JICの理念と役割
JICの経営理念
JICは、オープンイノベーションによる企業の成長と競争力強化に対する資金供給を通じて民間投資を促進するとともに
投資人材の育成等を行い、我が国の次世代産業を支えるリスクマネーの好循環を創出します。
JICの目指す姿
JICは、新たな市場や次世代の産業をつくる企業の成長投資や事業再編、
新事業展開による競争力強化に向けた投資を通じて企業の価値向上を支援します。
また、様々な投資活動を通じて民間投資を促すとともに、投資人材の育成や知識共有を積極的に行い、
我が国のリスクマネーの好循環を創出していく投資機関となることを目指します。
1.企業の成長と競争力の強化
JICは、ファンドを通じた以下のような投資等を行うことにより、次世代を担う企業の成長と競争力強化を支援します。それを通じて民間投資の促進を図ります。

新たな市場や次世代の産業を
つくっていく企業に向けた成長投資

グローバル市場における
競争力強化に向けた投資
2.我が国のリスクマネーの好循環創出に向けた基盤づくり
JICは、我が国のリスクマネー供給を質量ともに充実させ、次世代産業を支えるリスクマネーの好循環を創出するため、以下のような役割
を果たすことを目指します。
-
民間投資の呼び水
リスクマネーが不足している分野への民間資金の流入を促し、我が国のアセットクラスの充実に貢献する。
民間プレイヤーとも協働してファンドを組成し、リスクマネーの総量・多様性・流動性を高める。
当社の経営理念および投資方針に合致する場合には、共同投資を通じて民間投資を資金・人材の両面から補完する。
-
投資知識のプラットフォーム
投資対象・戦略の異なる多様なファンドを創出し、厚みと広がりのある投資のプラットフォームを構築する。
投資分野および手法に関する経験・知見の蓄積と、投資家や企業団体、学術機関等とのネットワークの構築により、組織横断的な人材と情報の流通を促す。
各省庁や公的機関との対話を行い、政策目標の設定や投資成果の評価を行う。
調査・分析機能を強化し、投資で得た知見や政策ニーズをフィードバックすることにより、政策と投資の好循環を図る。
-
投資人材の育成
ファンドの運用チームが、投資家の資金を受託する能力を高め、今後の我が国のリスクマネー供給を担う人材に育っていくための支援を行う。
ファンドに対して資金の供給と投資家としてのフィードバックを行い、リターン追求と産業競争力の強化への貢献を両立できる運用チームの育成を図る。
投資実行だけでなく、ファンドの投資戦略立案、管理および評価のスキルをもつプロフェッショナルを育成する。
JICの設立背景
いま、世界中でデジタル・トランスフォーメーションによる産業構造の変化や
オープンイノベーションの拡大・深化が進むとともに、国内外の社会課題を克服し、
強靭な経済社会をつくることが必要となっています。
こうした世界的な環境変化の中、企業の挑戦と成長に向けた投資を促し、持続的な経済社会を実現していくこと。
そのための資金(リスクマネー)と投資人材を確保することが急務であるという強い危機感。
これが、JIC設立の大きな背景としてあります。
- 世界的な
DXの潮流 - 国内外の
社会課題の解決
日本経済の持続的な発展に向けて
日本の産業競争力を強化
産業・経済の新陳代謝が必要
新たな成長企業の創出や大胆な事業再編


我が国のリスクマネー供給は
他国と比較して圧倒的に不足
リスクマネーの好循環を生み出す資金と
人材を確保
世界・日本の変化と課題
デジタル・トランスフォーメーションが企業と社会を変革
従来の産業や組織の枠を超えた競争や事業再編が進展
異なる業種・規模の企業や研究機関でのオープンイノベーションが拡大・深化
-
世界と日本の社会課題を克服し、強靭な経済社会をつくることが必要
世界的な社会課題:気候変動や資源・エネルギー制約、サプライチェーン、地政学的リスク等
日本の社会課題:人口減少や社会インフラの老朽化等
企業の変革・経済の新陳代謝が急務
新たな市場や次世代の産業をつくっていく成長企業の継続的な創出
大胆な事業再編や新事業への展開を通じた企業の国際競争力の飛躍的向上
リスクマネーの必要性
企業の成長と競争力強化に向けた挑戦を推進するためには、リスクマネーが不可欠
事業や経営者の素質を見極め、リスクマネー供給を担う投資人材、経営人材の厚みを増していくことも重要
我が国におけるリスクマネー供給の課題
我が国の経済・金融市場の規模に比して、リスクマネー供給は質量ともに不十分
投資家は手元資金を潤沢に保有しながらも、運用先は特定の分野に偏重
中長期的な成長投資に資金を振り向け、リスクマネー循環を生み出すことが、極めて重要な課題