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DE&I
【連載】JIC VGI投資先
スタートアップ
DE&Iご紹介
第2回
株式会社ソーシャルインテリア
JICグループでは「DE&Iは多様な視点を取り入れ、イノベーションを誘発し、競争力を向上させるために必要である」との確信のもと、DE&I推進に積極的に取り組んでいます。国内のファンド業界やスタートアップ・エコシステムにおける多様性の推進などを目的として、2023年7月にDE&I推進を公表し、社内外において様々な取組を進めています。本年12月にはJICグループにおけるDE&I推進の意義・目的を明記したDE&I推進ポリシーを策定し、DE&I推進に関する目標も決定しました。本連載では性別や年齢、国籍、障がいの有無などによらない多様な人材の活躍推進や仕事と育児の両立支援、自分らしいキャリアや働き方の尊重などにおいて先進的な取組を行い、DE&Iを体現するJIC VGIの投資先企業にご登場いただきます。投資先企業をサポートするJIC VGIの担当キャピタリストを交えてお話を伺いました。第2回は株式会社ソーシャルインテリアをご紹介します。
町野 健/Ken Machino
株式会社ソーシャルインテリア 代表取締役
株式会社日本HPのコンサルタント、株式会社マクロミルにて経営企画、海外事業立ち上げを経て、2012年にキュレーションマガジンAntenna立ち上げのため、株式会社グライダーアソシエイツを創業。3年で500万ユーザー獲得かつ黒字化まで育て上げる。2016年にソーシャルインテリアを立ち上げ、2018年3月に日本初の家具のサブスクリプションサービスを開始。熊本県出身。小沼 真幸/Masaki Onuma
JICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社 ベンチャーキャピタリスト
NTT、Boston Consulting Group等にて、通信/メディア、金融、製造等の企業向けに経営戦略やM&A/組織再編等の戦略の策定・実行、新規事業の立ち上げ等に従事。 産業革新機構に入社後、スタートアップ企業への投資および事業・起業家の育成、ガバナンスの高度化をサポート。2020年8月よりVGIに参画。心地よい空間で、心許せる仲間と働く
家具・家電のサブスクリプションサービスを展開している株式会社ソーシャルインテリア。「家族があり生活があり、そして仕事が充実する」を一人ひとりが実現するための企業風土醸成に繋がるDE&Iをご紹介。
―ソーシャルインテリアの事業について教えてください。
町野CEO(以下「町野」) 大きく2つの事業を展開しています。一つは法人と個人向けに家具を中心としたサブスクサービス(直販事業)、もう一つはインテリア業界の業務フローを一気に解決するDXプラットフォーム(DX事業)を提供しています。
―JICグループとの関わりを教えてください。
町野 当社の株主から小沼さんをご紹介いただいたことがきっかけで、2021年からお付き合いしています。
JIC VGI担当キャピタリスト 小沼(以下「小沼」) BtoB、BtoCの家具サブスク事業に加えて、型落ちや中古の魅力的な家具にメーカー保証を付けて売買できるプラットフォームをつくり、セカンドハンドの家具もサステナブルに有効活用できる仕組みを構築している点を高く評価させていただき投資に至りました。環境への配慮から、オフィスの移転による家具などの廃棄を見直す動きが広がる中、在庫品などの有効活用や流動化に対応するソーシャルインテリアの事業は更に成長が見込めると考えています。
―従業員の女性比率は60%!非常に女性活躍が進んでいますが、何か工夫されているのでしょうか。
町野 実は一時期、70%を超えたこともあるのですが、スタートアップのベンチャーマインドにフィットするより優秀な人を採用したら女性だった、というのが結論です。制度面では時短勤務やリモートワーク、フレックスタイム、ベビーシッター補助制度など選択肢を幅広く用意しています。
綿島琴美 人事・PR マネージャー(以下「綿島」) 結婚や出産といったライフステージの変化に際しても、決断がしやすく仕事と家庭を両立できる環境が整っていると思います。時短で早く退社する場合など周りに申し訳ない、という状況にならないことは働きやすさの背景にあると思いますし、実際に働いてからのギャップがないと感じています。
小沼 スタートアップの中で、とりわけ離職率が低いのも働きやすさによるところがあるのではないでしょうか。
髙橋智紗 人事・PR (以下「高橋」) 離職率は非常に低く、総じて一割半ば程度です。社員同士で仕事と家庭を両立しやすい雰囲気作りをできているところも大きいと思います。
―育休取得率:女性は100%、男性では75%!男性が育児休暇を取りやすい環境作りのために取り組んでいることはありますか?
髙橋 昨年は33%だったのですが、今年度は75%まで上がりました。取りやすい環境を皆で作っているからこその変化だと思います。例えば、マネジメントクラスが長期の育休を積極的に取ることで部下も取りやすくなりました。「家族があり生活があり、そして仕事が充実する」ということに繋がっていると思います。
綿島 個人に依存するのではなく、チームで動く文化を定着させていることも育休が取りやすい体制作りになっていると思います。
―女性活躍以外の観点でのDE&Iの取り組みや方向性を教えてください。
町野 DX事業は商品データ登録が膨大で非常に大変な業務です。その業務を障がい者の雇用を生み出す会社に依頼しています。間接的ではありますが、少しでも障がいをお持ちの方が活躍できる場所を提供できればと思っています。
綿島 不定期で「ファミリーデー」を開催しています。仕事と家庭との両立を応援する、という趣旨で、会社に子どもやパートナーをお呼びし、仕事をしている姿や働く環境を見てもらうという試みです。
町野 私も子供を連れてきたことがあるのですが、実際にどのような仕事をしているかを知り、仕事で遅くなることなどを子供が理解してくれるようになりました。上司がメンバーの子どもと接することで、プライベートである家族の存在を身近に感じられるようになるので、それも業務の円滑化に繋がっていると思います。家庭にも会社にも好循環が生まれたことを実感していますので、これは是非おススメします(笑)。