

・Climate Tech領域への民間の投資資金の流入促進と同領域における産業の育成
・アカデミア発のシード、アーリーステージのディープテック・スタートアップの支援
・長期かつ大規模な投資が必要となる領域へのリスクマネー供給
株式会社産業革新投資機構(本社:東京都港区、代表取締役社長:横尾敬介、以下「JIC」)は、Climate Tech*領域のディープテック投資に特化したANRI-GREEN 1号投資事業有限責任組合(以下「ANRI-GREEN 1号」)に対しLP投資を行うことを決定しましたのでお知らせします。
JICは、オープンイノベーションによる企業の成長と競争力強化に対する資金供給を通じて民間投資を促進するとともに、投資人材の育成等を行い、我が国の次世代産業を支えるリスクマネーの好循環の創出をミッションとしています。
JICは、ミッション達成のため、傘下のファンドや民間ファンドへのLP投資を通じて政策的に意義のある事業分野への投資を行います。
*Climate tech:CO2などの温室効果ガスの排出量削減や気候変動に対応するための技術。
ANRI-GREEN1号に対するLP投資について
JICは、投資戦略に基づき民間ファンドへのLP投資を行っており、今回、JICは、ANRI-GREEN 1号に対し、30億円の出資を約束するLP投資契約を締結しました。
(1)背景
JICの投資基準*においては、特に重点投資分野の一つとして「Society5.0に向けた新規事業の創造の推進」が挙げられています。具体的には「AI、IoT、ロボットなど第四次産業革命に関する技術の社会実装のほか、バイオ・創薬・ヘルスケア、モビリティ、宇宙、素材、電子デバイスなどの国際競争力を持ちうる事業分野」への長期かつ大規模なリスクマネーの供給が必要とされています。
*https://www.j-ic.co.jp/jp/investment/criteria/
また、現在、世界の多くの国が「2050年カーボンニュートラル」という目標を掲げる中、政府や企業においても大胆な投資が行われるなど、気候変動問題への対応を成長の機会と捉える国際的な潮流が加速しています。我が国においても、「2050年カーボンニュートラル」への挑戦を次世代への成長に繋げていくことが重要になっています。
Society 5.0と「2050年カーボンニュートラル」の実現に向けては、Climate Tech領域における革新的なイノベーションの創出が不可欠となります。また、Climate Tech領域の大部分はディープテックであり、高度に専門的な技術の研究開発が必要となる場合が多いことから、大学などのアカデミア発のディープテック・スタートアップが技術の研究開発や社会実装において重要な役割を果たすことが期待されています。
しかしながら、Climate Tech領域のディープテックに関する研究開発は、投資から回収までの期間が長期化する傾向にあり、先行投資が必要である他、事業計画に不確実性を伴う場合も多くあるため、ディープテックに特化した産学連携ファンドであっても、投資を行うことが容易ではない状況にあります。また、国内の一部VCによるClimate Tech領域への投資も行われていますが、その多くは、ポートフォリオの一部としての投資に留まっており、同領域に対するリスクマネーの供給は依然として少ない状況にあります。
(2) ANRI-GREEN1号投資事業有限責任組合(ANRI-GREEN 1号」)について
ANRI-GREEN 1号 は、従来よりディープテック領域への投資に注力している、ANRI株式会社(以下「ANRI」)を運営会社として設立された、Climate Tech領域のディープテック投資特化型ファンドです。ANRI-GREEN 1号は、特に気候変動や環境問題に対応するディープテックを投資対象としたファンドとして組成し、存続期間も12年(3年間の延長可能)とすることで、産学連携案件を中心とするシード、アーリーステージのディープテック・スタートアップへの投資を可能としています。
JICは、ANRI-GREEN 1号へのLP投資が、研究開発に一定規模の開発資金を要し、投資回収期間が長期化する可能性のあるClimate Tech領域のディープテック・スタートアップへの投資を促進し、本分野における研究開発とその社会実装を担う産業の育成が推進されることを期待しています。
また、JICは、我が国のClimate Tech領域のエコシステムの形成を企図するANRIをアンカー投資家として支援することにより、国内の他社GPや事業会社、機関投資家による、同領域への参入を促すとともに、機関投資家を意識した助言等を行うことにより、民間からのリスクマネーの更なる呼び込みを支援します。
<ANRI-GREEN 1号>
名称 :ANRI-GREEN 1号投資事業有限責任組合
設立 :2022年1 月
存続期間:12年間(最長3年間の延長可能)
GP :ANRI-GREEN1有限責任事業組合
<運用会社概要>
名称 :ANRI株式会社
所在地 :東京都港区東京都渋谷区
代表取締役 :佐俣安理
(参考)JIC のファンド投資戦略

(参考)JIC のLP投資のねらい
(1)企業の成長と競争力強化に向けたリスクマネー供給の「呼び水」
産業競争力強化の観点から重要であるものの、民間投資資金が不足している分野(投資戦略、セクター、ステージ、地域等)への資金供給を行い、短期及び中長期的な民間投資資金の「呼び水」となることを企図します。
(2)リスクマネーの好循環を支える多様な投資チーム・投資人材・投資戦略の創出
①投資チーム
JICからの投資を通じて、ファンドの運用チーム(運用会社)の経験値とトラックレコードを積み上げ、投資家への対応力を上げることで、次号ファンド以降機関投資家(年金・海外投資家等)からのリスクマネー仲介の担い手としての成長を促進します。
②投資人材
JVCA(一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会)等の業界団体、機関投資家、投資先運用者の協力を得ながら、運用者におけるベストプラクティスの研究・導入、投資人材の育成を支援します。
③投資戦略
日本に定着している戦略以外の戦略でも、ファンド設立等に対しJICがLP投資することで市場に多様性と厚みを付加します。
株式会社産業革新投資機構(JIC)について
JIC は2018 年 9 月、産業競争力強化法に基づき発足した投資会社です。JICは、国内投資・イノベーションの好循環の創出、スタートアップの創出・育成、大学発スタートアップ・中堅企業等による地方に眠る経営資源の活用、市場・ビジネス環境の変化に対応する事業再編の促進、を重点投資分野としています。これらの分野に対し、傘下のファンドや民間ファンドへの LP 投資を通じてリスクマネーを供給することで、我が国におけるオープンイノベーションを推進し、我が国産業の競争力強化や投資エコシステムの拡大に貢献することを目指しています。