

・ライフサイエンス分野に特化したベンチャーキャピタルへのLP投資
・創薬ベンチャーの創出を通じて国内製薬業界におけるオープンイノベーション推進を支援
・リスクマネー供給の拡大及び日本における創薬開発のエコシステム拡充を目指す
株式会社産業革新投資機構(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:横尾敬介、以下「JIC」)は、ライフサインス分野への投資に特化したベンチャーキャピタルであるCatalys Pacific Fund, LP(ファウンダー・マネージングパートナー :BT スリングスビー、マネージングパートナー:高橋 健、以下「CP」)に対しLP投資を行うことを決定しましたのでお知らせします。
JICは、オープンイノベーションによる企業の成長と競争力強化に対する資金供給を通じて民間投資を促進するとともに、投資人材の育成等を行い、我が国の次世代産業を支えるリスクマネーの好循環創出をミッションとしています。
JICは、ミッション達成のため、傘下にJIC Venture Growth Investments及びJIC Private Equityという2つのファンドを組成しており、さらに民間ファンドへのLP投資も行うことで、それらのファンドを通して政策的に意義のある事業分野への投資を行います。
CPに対するLP投資について
JICでは、投資戦略に基づき民間ファンドへのLP投資を行っており、今回、JICは、CPに対するLP投資契約を締結しました。
(1)背景
現在、製薬業界では、世界的な傾向として研究開発費が高騰しており、特にバイオ医薬等を対象とする新薬開発には、初期段階から多額の費用が必要となっています。また、新薬の開発が複雑化しており、特定の領域に高度な専門性を有する人材を確保・活用することが新薬開発において重要となっています。
このような状況に対して、海外の大手製薬会社では、創薬の研究開発についてのオープンイノベーションを積極的に推進することで対応しており、特定の領域に特化したエキスパートが参画する創薬ベンチャーが臨床試験・開発を進め、その成果を大手製薬会社が取り込んでいくモデルが一般的となっています。
また、こうしたモデルを可能とする背景として、機関投資家及びベンチャーキャピタルによるリスクマネーの供給、創薬関連の専門知識を有する起業家人材の輩出・流動化等の創薬ベンチャーを育むエコシステムが米国を中心に形成されてきていることがあげられます。
そこで、このような創薬ベンチャーとのオープンイノベーションを国内製薬業界にも取り入れていくことで、創薬ベンチャーを育み、将来的には国内においても製薬会社とベンチャーとの協業の基盤となるエコシステムの充実を図っていくことが、国内製薬業界の競争力強化の観点から重要となっています。
(2)Catalys Pacific Fund, LPについて(https://catalyspacific.com/)
CPは、東京、神奈川(湘南ヘルスイノベーションパーク)、サンフランシスコを拠点に事業運営され、創薬シーズおよび創薬ベンチャーのシード/アーリーステージを投資対象としています。CPは、国内製薬会社や大学等において有望だが研究開発費の制限等により開発が進められずに眠っている化合物を導入し、臨床開発計画を自ら策定してグローバルでの開発を実施するモデルを軸としています。
JICは、CPのこうした取組が、国内製薬会社に対してオープンイノベーション創出の仕組みを提供し、創薬ベンチャーとの協業による開発手法についての知見共有や人材育成、ひいては国内における創薬エコシステムの醸成に貢献することを期待しています。また、CPに対してLP投資家としての立場から助言を行うことで、将来、CPの後継ファンドが機関投資家からの資金受託を拡大できるよう支援をしていきます。
(参考)JICのファンド投資戦略

(参考)JIC のLP投資のねらい
(1)企業の成長と競争力強化に向けたリスクマネー供給の「呼び水」
産業競争力強化の観点から重要であるものの、民間投資資金が不足している分野(投資戦略、セクター、ステージ、地域等)への資金供給を行い、短期及び中長期的な民間投資資金の「呼び水」となることを企図します。
(2)リスクマネーの好循環を支える多様な投資チーム・投資人材・投資戦略の創出
①投資チーム
JICからの投資を通じて、ファンドの運用チーム(運用会社)の経験値とトラックレコードを積み上げ、投資家への対応力を上げることで、次号ファンド以降機関投資家(年金・海外投資家等)からのリスクマネー仲介の担い手としての成長を促進します。
②投資人材
JVCA(一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会)等の業界団体、機関投資家、投資先運用者の協力を得ながら、運用者におけるベストプラクティスの研究・導入、投資人材の育成を支援します。
③投資戦略
日本に定着している戦略以外の戦略でも、ファンド設立等に対しJICがLP投資することで市場に多様性と厚みを付加します。
株式会社産業革新投資機構(JIC)について
JICは、2018年9月、産業競争力強化法改正法の施行に伴い、従来の株式会社産業革新機構から株式会社産業革新投資機構に商号を変更し発足した投資会社です。IoT、ビッグデータ、AIなど、新たな情報技術の社会実装が世界で加速する中、投資に適したガバナンス構造と迅速で柔軟な投資判断により、長期・大規模な成長投資を中心としたリスクマネー供給への要求に応える新たな組織として誕生しました。