4月16日、公正価値評価タスクフォース*がVCファンドにおける公正価値評価の実務をテーマとした勉強会を開催し、JICファンド管理室の職員が登壇しました。
本勉強会は、本年2月に公表された「ファンドにおける公正価値評価の留意点**」をテーマとして、公正価値評価タスクフォースが主催し、VCやCVC、監査法人等のエコシステム関係者が100名以上参加しました。
*,**は https://note.com/fairvalue_/n/n596a017bb819参照
公正価値評価をめぐる実務の論点
公正価値評価の導入・運用について、以下のような実務上の重要な視点を共有しました。
・公正価値評価の導入の要否や手法はファンドごとに異なる
・利用可能な情報や説明可能性に応じた手法の選択が重要である
・導入後の評価手法は固定的なものではなく、運用を通じて改善していく必要がある
また、公正価値評価の導入プロセスとして、「導入検討→ 実施準備→ 実施→ 振り返り(改善)」のサイクルを回す重要性を示すとともに、監査法人との対話を通じた継続的な改善(PDCA)の必要性を強調しました。
さらに、公正価値評価を通じて投資先評価の考え方を明文化する意義も共有しました。初回投資、モニタリング、追加投資、Exitといった各フェーズにおける評価基準を言語化・文書化することの重要性についても説明しました。
パネルディスカッション:実務の現場から
パネルセッションでは、VCにおける評価実務やLPの観点について、以下の点を示しました。
・同一の投資先であっても、ファンドごとに評価は異なりうる
・直近のファイナンス情報は評価における重要な基準となる
・評価手法に唯一の正解があるわけではなく、ファンドごとの調整が求められる
また、同一の投資先であっても、VCごとに投資戦略や保有情報が異なる中で、評価にも違いが生じうるため、LPとしては評価プロセスやその根拠を重視することを示しました。
公正価値評価は海外VCにおいて一般的に用いられており、国内外の機関投資家からの資金受託のためにも重要な対応となります。JICは、公正価値評価の国内VCへの浸透に継続的に取り組んでまいります。
