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【連載】 JIC VGI 社員座談会  第2回 「キャピタリストの仕事」

2026
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DE&I
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JICグループでは産業競争力の強化というミッションに共感する仲間が集まり、共に仕事をしています。 本連載では、JICグループの中でスタートアップ支援を担うJICベンチャー・グロース・インベストメンツ(JIC VGI)のキャピタリスト(投資担当者)による座談会をご紹介します。「キャピタリスト」という仕事の本質について、存分に語り合っていただきました。

H・S

JIC VGI

ベンチャーキャピタリスト

2018年INCJ入社、2020年JICVGI入社

M・B

JIC VGI

ベンチャーキャピタリスト

2014年INCJ入社、2020年JICVGI入社

T・S

JIC VGI

ベンチャーキャピタリスト

2023年入社

K・Y

JIC VGI

ベンチャーキャピタリスト

2023年入社

Q.キャピタリストに必要なスキルを教えてください。

M.B  投資判断や交渉は単なる話術ではなく、ファイナンスや業界理解といった基礎の上に成り立っています。そのうえで、キャピタリストとして、経営者の関心事や課題を引き出し、同じ目線で議論できる関係を構築する力が必要になります。さらに、状況に応じて柔軟にスタンスを変えつつも、投資家として守るべきラインを見極める力が求められます。

K.Y キャピタリスト自身がどのような経験をしてきたかによって、スタイルも異なると思いますが、重要なのは、自分なりの軸を持ちながらも、それに固執せずに学び続ける姿勢だと思います。投資は先にある成果を見据えて長期的に取り組む世界のため、試行錯誤を重ねながら引き出しを増やし、自らの判断精度を高めていきたいと思っています。

T.S キャピタリストは、自身との相性にかかわらず、多様なタイプの経営者と向き合うため、簡単には通じ合えない相手や困難な局面でも、関係を維持しながら冷静に判断する力が必要になります。成長企業は必ずしも“波長の合う相手”とは限らないので、視野の広さが大切だと思います。

H.S 私が担当しているライフサイエンス領域の場合、まず技術やサイエンスへの理解が重要となります。一方で、投資は多様な関係者との協働によって成り立つため、経営陣や共同投資家、外部パートナーと円滑に連携するためのコミュニケーション力も不可欠です。専門性とソフトスキルの両立が求められます。

Q.キャピタリストの仕事の面白さは、どのようなところにあると思いますか。

M.B VGIの場合は、案件を一人で担うスタイルが基本のため、調整に時間を割くことなく、自らの判断で迅速に進められる点は大きな魅力です。また、VGIでは幅広い投資手段やステージを対象としているため、自身の関心に応じた投資に取り組める点も面白さの一つです。

H.S キャピタリストの醍醐味は、 “尖った挑戦”に賭けられるところにあると思っています。多数決ではどうしても平均的な案件に落ち着きがちですが、キャピタリスト一人一人が本当に良いと信じぬけるスタートアップに投資することで、ポートフォリオ全体の強さにもつながります。これは、海外でもよく言われています。

T.S 私は、キャピタリストの面白さは、アーリーからレイターまで多様なステージ(企業の成長段階)を見渡し、将来の展開を踏まえてスタートアップに助言できる点にあると思います。資本政策など、後ろのフェーズを理解したうえで初期投資に関われることは大きな強みとなります。自分に合った領域から経験を広げていける柔軟さも魅力だと思います。

K.Y 先輩から「キャピタリストとして意思決定の場数を踏むことが価値になる」と助言を受けたことがあります。私自身、自らの判断で投資の成否を左右する意思決定を積み重ねられる点に魅力を感じています。徹底したリサーチをもとに、大きな金額を伴う意思決定を行う経験は得がたいものです。主体的に考え抜き、責任を持って判断するプロセスそのものが、大きな成長とやりがいにつながっています。

Q.キャピタリストの仕事の難しさを感じることはありますか。

M.B キャピタリストは、投資や金融の基礎知識、業界への理解を土台に経営者と議論すること重要と考えています。起業家・経営者もさまざまなタイプの方がいらっしゃるため、関心事を丁寧に引き出しながら関係を築いています。起業家・経営者に寄り添って、事業成長のための施策や組織体制等を議論します。一方で、時には厳しい意見を申し上げることもあり、両者のバランスをとるのが難しい瞬間があります。

K.Y 私は感情移入しすぎずに、投資家として冷静に判断する姿勢を保つことに難しさを感じています。意思決定の重さと向き合いながら、自ら判断軸をつくるプロセスには大きなプレッシャーもありますが、キャピタリストとして避けて通れない部分だと思います。

H.S チームでの合意形成の場合、無難な判断に寄りやすく、尖った案件を拾いにくい側面があります。一方で、一人のキャピタリストが自ら案件をリードしていく場合は、その分責任が重くのしかかります。VGIではアーリーからレイターまで幅広いステージを扱うからこそ、将来的な展開を見据えた助言が求められますが、そこにキャピタリストの難しさを感じています。

T.S キャピタリストとしては、自分と波長の合う起業家に惹かれますが、実際に大きく成長するのは、常識から外れた発想を持つ企業ということも少なくありません。そのため、個人的な好みや経営者との相性だけで判断してしまうと、成長の芽を見逃す可能性があります。また、業績が落ち込む局面もあるため、そのような場面で経営者とどう向き合うかという“関係性の耐久性”も重要だと感じています。

*株式会社INCJは2009年に設立され、産業や組織の垣根を越えたオープンイノベーションを通じて、次世代の国富を担う産業の育成・創出を目的として投資活動を行ってきました。2025年3月にその活動を終了し、2025年10月1日付で、産業革新投資機構に吸収合併されました。

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